キプロス預金封鎖から為替相場の円安の勢いが若干落ちているようです。積極的な売りではないようですが短期筋の円買いが本日も観測されております。
アベノミクス+日銀による金融緩和”期待”効果による、一本調子相場というのはそろそろ難しくなってきたのかも知れません。
そんなところ、次回の日銀の金融政策決定会合で2014年から予定されている資産買い入れを前倒しするかもしれない、というニュースがはいりました。
[東京 27日 ロイター] 日銀は次回の金融政策決定会合で、黒田東彦総裁ら新執行部体制の下で質・量両面から大胆な金融緩和を進めるため、金融政策運営の枠組みや緩和の規模などを議論する。
新たな枠組みの下で緩和手段の柱となる長期国債買い入れについては、資産買入基金と金融調節上の必要性から実施している「輪番オペ」の一本化を検討する。2014年から予定されている期限を定めない資産買い入れ(オープンエンド方式)も前倒しで導入する方向だ。複数の関係筋が語った。
日銀、国債買入一本化と無期限緩和の前倒しを検討へ (ロイター 2013/3/27)
現在のアベノミクス相場は日銀の金融緩和の『期待』で騰がっている部分が大きいのですが、2014年を待たずに金融緩和が始まればいよいよ実際にその効果が日本にも現れることになります。
といっても、実際に金融緩和の前倒しが決まるまでは今までと変わりませんし、金融緩和の観測程度の材料は織り込み済みなのか、円安の反応はあまりないようです。実際に、金融緩和の前倒し観測は3月の会合でも出たのですが、”『期限を定めない買い入れ方式』による『金融調節上の必要から行う国債買入れ』”の議案は反対多数で否決されています。
今の日本は参議院選挙を睨んだ動きも加速しており、あまり選挙直前に大胆な金融緩和をするのは、いろいろな思惑があり難しそうな気がしますが、一応、次回の金融政策決定会合の行方は注目してみようと思います。